新たな目的
長年、アペルドールン運河沿いの河岸地区は忘れられた存在でした。灰色の無秩序な空間が広がるばかりで、魅力的な公共空間とはとても言えませんでした。洗練された中心市街地の発展をよそに、この地区は文字通り縮小を続けてきましたが、計画的な取り組みは一切行われてきませんでした。しかし、「土木ランドスケープ」という設計コンセプトを掲げた建築家が、これまで駐車場にしか使われなかった地区に新しい命を吹き込みました。
建築家は運河とその周辺の景観を一変させただけでなく、新しい用途を与えました。

価値ある公共空間
中心市街地に近いこの地区の再開発にあたり、幅広い用途のビルを集めたアトラクティブ ゾーンが計画されたことが、この公共空間の魅力の向上につながりました。現在では、のんびり過ごしたり散策したりする人々に人気の住宅地となっています。運河の周辺は開かれた公共空間へと変わり、水辺や大きな突堤に面したテラスに人々が集まるようになりました。


耐久性と温かな風合い
建築家はコンセプト設計の段階で、セラミック製品の採用を決めました。「私たちが求める耐久性と温かみを兼ね備えていたのが、陶製素材でした。独特の赤茶色の濃淡が、歴史的建築物と新しいビルが混在する街の雰囲気にぴったりだったのです」建築家はそう説明しました。これにより、この地区の景観や雰囲気を中心市街地に近づけることに成功しました。新しいコンセプトによって、従来の無秩序な街並みに統一感が生まれ、かつて「街の裏側」と呼ばれた運河周辺地区の面影は消え去りました。

詳細情報
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プロジェクト名アペルドールン運河周辺の再開発 (オランダ)
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建築家Kanaalkade Jan Albert van Buuren および Atelier Quadrat & Wiepkingstraat/Beurtvaartstraat Gerrit van Oosterom
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クライアントアペルドールン市およびフェルウェ運河協会
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使用製品
Penter Novoton
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竣工年2011