北京にほど近いこの地域は、いずれ北京の副都心になると期待されていることから、近年になって多額の資金が投じられるようになりました。クライアントの Sunshine Insurance Group は、管理事務所、データ センター、コール センターとして利用できるスペースや、定期イベントや講習会の開催場所を必要としていました。このプロジェクトの敷地は、西側に温楡川が流れる 2 つの大きな土地を組み合わせたもので、総面積は 19 万平方メートルになります。

心地よい職場
北京の中心部から離れ、多数の高層ビルや工業団地に囲まれた立地条件から、居心地のよい雰囲気を作り出すことが課題となりました。建築家は、全体が調和した緑豊かな街並みとすることに重点を置きました。緑地は工業団地のさまざまな建築物をつなぐ役割を果たし、建物の配置計画にも役立ちます。

欧州ブランドの陶製建材
この開発計画に対するクライアントの要望は、他にはない強い個性でした。それに加え、安全な職場環境に配慮することや、自然とのつながりを作ることも必要と考えていました。親しみやすく、温かみがあり、落ち着いた雰囲気を作るために、ヨーロッパの伝統的な建築様式が採用されました。また、使用する建材も同じ基準を満たすことが求められました。外壁用として、微妙に色が異なる赤色の陶製レンガをヨーロッパから輸入しました。レンガの色合いと花崗岩のグレーが絶妙なコントラストを生み出し、温かみのあるヨーロッパ風の外観が実現しました。歴史を感じさせる建築様式の仕上げとなるのが、欧州ブランドの粘土瓦です。伝統を感じさせる外観とは対照的に、内部空間は現代的かつ機能的な職場としてモダン スタイルで設計されています。
詳細情報
-
プロジェクト名Sunshine Group (中国、北京近郊、通州)
-
建築家岡本隆 (日建設計)
-
クライアントSunshine Insurance Group
-
使用製品
Terca Sunshine (赤)、Koramic Datura (青灰色、エンゴーベ加工)
-
竣工年2015